金沢本部 田中の教育ブログ「考える葦」
金沢本部校
自分の力で成長する術(すべ)を知らぬ、かよわい植物を想像して下さい。
そういった植物には、余計な葉を取ってやり、土をかえてやり、水や肥料を毎日あげるなど、とにかく手をかけてやる必要があります。
しかし、ある程度の段階までくると、逆に肥料のやり過ぎが成長を妨げることもあります。
必要最小限の水分しか与えないことで甘みを増すトマトや、傷つくことで強さを増すイネなど、植物が本来持つ生命力の強さを感じる例です。
学ぶこと、分かること、考えることが本来持つ「楽しさ」を覚えてしまえば、子どもたちは自ら成長を始めます。
しかし精神的にはまだまだ揺らぎが生じる年齢でもあり、時には励まし、時にはほめ、時には厳しく注意することも必要です。
普段怒られてばかりの子は「ほめられること」に耐性が無く、ちょっとした一言で驚くほど成長することがありますし、
普段優等生で注意されることの少ない子は「叱られること」に耐性が無く、やはりちょっとした一言で油断やたるみが消え、成績が安定することもあります。
普段叱られ慣れている子は、叱られることにめっぽう強いので、叱ってもさほど効果が期待できません。ほめましょう。
これから長いようで短い夏が始まります。今年もたくさんの生徒との、新しい出会いが待っています。
夏期講習では、しつこい位に解説するクラスもあれば、その逆に説明は最小限で演習が多いクラスもあります。
その水加減が我々教師の腕の見せ所なのです。
この夏一生懸命頑張る皆さん、その努力はいずれ花となり、実となるでしょう。
私たちはそれを見るのが「生きがい」なのです。