金沢本部 田中の教育ブログ「イノベーション」
金沢本部校
育英センターでは、模擬試験や塾内テストなど、いろいろな試験を作成し、実施しています。
生徒の解答をあれこれ予想しながら作問するわけですが、時にこちらの想像を超えた解答をする生徒が出てきます。
普通の発想ではないと申しましょうか、スポットライトの当て方が変わっていると申しましょうか…。今回はそういった子供たちに関する話です。
全国的に有名な例として、次の小学校のテストの問題がよく取り上げられますね。
Q「雪がとけると何になりますか」
この問いに対し、ほとんどの生徒が正解の「水」と答えましたが、一人だけ「春になる」と答えたそうです。
果たしてこの解答を×とすべきなのでしょうか。
数学においても、別解として付記するような解き方(数学的な考え方は正しい)をしょっちゅうする生徒がいます。
普通の解法よりも速く正答にたどり着く場合も、残念ながらそうでない場合もありますが。
昨年教えていた中学生で、奇抜な、優れた発想をテストで披露する子がおりました。
保護者会でお母様とお話しさせていただく機会があったので、「この子の発想はすごい、もしかしたら将来イノベーションを起こす人物になるかも」と伝えると、
「実は小学生の頃から…」と彼の昔話をしてくださいました。
魚を売っている店の絵には「( さかな )や」と例が示されています。
野菜を売っている店の絵を見て「( )や」を答える問題です。
→ 彼の答え「 ( おおさか )や 」
北陸ローカルではありますが、爆笑すると同時に感心もしてしまいました。
確かに、最近は八百屋さんを目にすることも少なくなりましたね。
当然、授業で先生が八百屋について教えてくださっていると思われますので、その時に自己の思考の海にダイブして話を聞いていなかったのか、
それとも野菜はスーパーで買うもの、と考えたのかは分かりません。しかし驚くほど素直な解答ですね。テストでふざけるタイプの子ではありませんので。
私はこういった子供たちの発想を「普通」という型に、無理やりに閉じ込めてはいけない、と考えます。
なぜなら、こういった普通ではない発想が、イノベーションの原動力となりうるからです。
そして各学校の入試においても柔軟な思考力を問う問題が増えることを期待しております。