忘れ得ぬ恩師〜英語教師編②〜
小松校
(前回の続きです。)
「おまえには優れた語学の才能があるから東京外大か秋田の国際教養大学に行かないか?ここは英語が得意な人が集まる大学で、卒業までに立派に鍛えられるよ。」ある放課後、駅までの帰り道に偶然ご一緒した時に先生にすすめられたのは意外な大学でした。
当時横浜から東京の高校に通っていた自分としては秋田に行くのは遠かったですし、大学では語学を専門として学ぶよりも語学をツールの一つとして法律を勉強したいという意志があったのであまり興味がないことをハッキリと伝えました。大学を選ぶ時に家からの近さ(今で言うタイパの良さ)を重視していた道楽者の私は、結局電車で10分ほどで行ける大学を選びました。恩師のアドバイスといえど何でもしたがっていたわけではなかったのです。
とはいえ、「君には〇〇が向いている」という言葉はどこか自分自身ですら気づいていなかった一面に光を当ててくれたような気がして嬉しかったですし、自分には大学で通用するほどの語学の才能があるとは思えませんでしたが、先生がそう言うのであれば才能があるのかもしれないと自己暗示をかけるきっかけとなり、いまでも語学の才能があると「信じて」、かつて憧れた先生のような大人像に少しでも近づけるように様々な言語の勉強を続けています。
学校(職場)まで片道2時間以上かかるため毎朝5時台の電車に乗るにもかかわらず、深夜になってから翌日の授業の準備をしていることを聞いた時はさすがに体調を心配しました。震災でマイホームが傾いてしまい、余震が続いて家では幼い娘さんが恐怖で泣いている毎日でも学校では少しも辛そうな素振りすら見せず受験生だった私たちを最後まで鼓舞してくれたこと(日に日に目の下のクマが濃くなっていくのを見ると無理しているのは明らかでしたが)、教室で背後から抱きつくという私の悪ノリの暴挙にも怒らず苦笑して付き合ってくれたことなど先生との思い出は尽きることがありません。在学中も目をかけてもらっていることを実感していましたが、卒業したあとにあらためて、どれだけ先生の深い慈愛に包まれていたかに気付かされました。
先生から教わった「英語」をいま私も教える立場にいます。習ったことを純度100%で教えることができれば次の世代にも100%伝わったことになります。しかし教師が手を抜いたり、力量が不足していて70%しか伝えることができなければ、さらに次の世代もその70%しか伝えることができなければ、2つ先の世代にはあっという間にもとの量の49%になってしまいます。教育とは自分が心から感じていることでなかったり、真に理解したことでないと次の世代に正しく継承することができない性質のものです。先生にもさらに先生がいて、昔から連綿と受け継がれてきた系譜があります。渡邊先生が手を抜いた授業をしなかったからこそ、私も後継に全身全霊で伝えていく責任があります。
先生の学恩に報いることは到底できそうもありませんが、恩を次の世代に送ることはできます。どのような立場になったとしても、後進のために先生から教えてもらった「英語」の魅力を伝え続けるのをやめないことと、先生が私にしてくれたように、後輩たちに勇気と希望を贈り続けることだけは、勝手ながら私が先生に対して一方的に交わした誓いとして生涯守っていく決意です。
(長々とした思い出話を最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。みなさんが影響を受けた恩師についても今度きかせてください😉 まだまだ紹介したい恩師が無数にいるため次回の「無限恩師編」(?)もお読みいただけると幸いです♪)
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