「わかったつもり」
金沢本部校
国語が伸びない人の最大の原因は、「わかったつもり」になることではないか、と思います。
日本人なので、文字が読めるから、理解できている気になりやすい。しかしふたを開けてみると、たった一文字の助詞や、たった一語の接続語などを理解していない人が非常に多い。文章に即して読解できていれば、自分の主観や先入観が入り込むことはありません。しかし文章をなんとなく雰囲気で読んでいると、筆者の言いたいことから離れ、自分の主観が入り込む。わかっているつもりになっているから、どこがわかっていないのかもわからず、原因がわからないから改善もできない。こうして「国語は伸びない」と思い込む。原因は自分にあるはずなのに、国語という教科のせいにする。国語がずっと伸びない人はこのように生まれるのではないでしょうか。
反対に国語のセンスがある人というのは、文章に没入する能力が人一倍高く、一語一語の言葉のニュアンスの違いを汲み取れる人ではないかと思います。また、やはり読書や日頃自分で文章を書くなどの経験もある程度は相関がありそうです。そしてなにより、日頃から思考をしている人は、無自覚・無意識に論理的思考力が訓練されており、これが最も国語の成績に影響を与えていると思います。思考力があるから、間違えた原因も分析できるし、根拠を持って答えを導くことができる。思考の訓練は一朝一夕ではできず、苦手な人にとっては苦行ですが、息をするように思考をするタイプの人にとっては「何もしてないけど国語ができる」という感覚です。
たしかに才能の違いはありますが、それを理由に努力することをあきらめてはいけません。誰でも訓練をすれば、(伸び方に個人差はあれど)必ず伸ばせます。もともとそれなりに国語が得意だった私でも、多少波はありました。しかし、ある読解法を習得してから、自信をもって選択肢を選べるようになり、どんな問題でも安定して高得点がとれるようになりました。その読解法を、授業を通じてお教えします。みなさんも読解法をマスターして、現代文満点をめざしてみませんか?