焦らず急げ
金沢本部校
いま、私はとある資格の勉強をしておりますが、模擬試験の総合成績を見ると、正答率50%以上の問題でもちらほら間違えている問題があります。この正答率50%以上の問題が完璧にできれば、余裕で安全圏になります。これは高校受験や大学受験にも言えることですが、やみくもに勉強するのではなく、まずはこの「半分以上の人が解ける問題」を落とさないよう基本をしっかり勉強することが大切です。的を絞らないまま、目的意識なく漫然と勉強しても、なかなか結果はついてきません。
受験生は、受験直前期が一番伸びやすいです。これはおそらく「ギリギリにならないとやる気になれない」という先延ばし癖のせいでもありますが、「追い込まれないとやるべきことを適切に取捨選択できない」ということもあると思います。時間に余裕があると思うと、人間は漫然と時間を浪費しがちです。ですが、時間が限られていると思うと、やるべきことに優先順位をつけて、効率よく取り組めます。おのずと的を絞り、合格から逆算し、目的意識をもつようになるのでしょう。
では、はじめから(早い時期から)目的意識を持ち、的を絞り、優先順位をつけて効率よくやったらいいのでは?というと、そうでもないと私は思います。的を絞ると視野が狭くなり、全体を見て体系的に学ぶことができないからです。勉強し始めの時は、なにもかもがはじめてで、自分が得た情報が全体の中でどの位置にあるのかが分かりません。勉強が進むにつれ、バラバラだった情報の点と点がつながっていき、体系的な知識が自分の中に出来上がっていきます。すると、どこが重要でどこが重要でないかもわかってきます。この土台ができてからでないと、勉強してもなかなか自分の知識として定着しません。やみくもに「効率」を求めてやるべきことをやらず、結局何も身につかない人が時々いますが、面倒なことをサボるための方便ではなく、戦略的な「効率」を追求すべきです。
受験生は入試が迫っており焦る頃と思いますが、焦らずに急ぎ、優先順位を考え落ち着いて勉強しましょう。