三日会わざれば
小松校
中国の三国時代、呉(ご)という国に仕えた呂蒙(りょもう)という武将がいました。武力や勇気は優れるものの、暴れん坊で勉強嫌い、学問への興味はまるでなし。文章もまともに書けないことから「赤ん坊レベルの知恵の呂蒙」と周囲からバカにされていました。その様子をみかねた主君である孫権(そんけん)は「おまえの得意な戦いにも広い視野がいる。兵法書などで知識を吸収してみたら戦でも一層強くなることができる。」と教え諭します。そこで呂蒙は忙しいながらも読書に励み、着実に賢くなっていきます。ある時、頭脳明晰な武将であった魯粛(ろしゅく)が呂蒙をたずねて会話したところ、呂蒙が別人のように知識があり、落ち着いた人格になっていることに驚きます。どうしてそんなに賢くなったのか尋ねたところ、
「士、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ【訳:人間は三日会わなければ注意して見てみなさい】」
と答えたそうです。「士」は当時の大人の男性を指しますが、もちろん現代では性別や年齢を問わず人間一般に当てはまるでしょう。「刮目」とは目をこすってハッキリと目を開くということです。以前と同じ人物だろうとタカをくくってなめてかかっていると痛い目にあうという好例だと思います。それ以降、もう誰も「赤ん坊レベルの知恵の呂蒙」とバカにすることはなくなったとのこと。古典や文学を教科として学ぶことの意義に疑問を呈する人も多い昨今ですが、日本の古文や中国の漢文を学ぶ意義は、昔からいつの世も変わらぬ人間の真理(心理)を突き止めることで、人間社会で上手くやっていく作法を身につけることにあると思います。
古来たった三日会わないだけで人は驚くぐらい、以前とは別人のように成長するものらしいです。大人ですらこんなに早く成長するのですから、いわんや子どもたちの成長スピードをや、といったところです。休みの間も目標を決めて勉強を継続できる人は短い期間であっても別人のように大きく成長できます。「自分は三日坊主だから…」と尻込みする人も、「三日坊主」でも10回繰り返せば1か月できたことになります。他人と比べる必要もありません。昨日の自分より今日の自分、今日の自分より明日の自分へと、挫折してもまた立ち上がって少しでも成長を止めないことが大事です。自分もこの休みの間にやり残していた勉強を終わらせて必ず成長します。ゴールデンウィーク明けに会うときにはぜひ刮目して相見えましょう!
※小松校舎はゴールデンウィーク期間のため4/27(日)から5/5(月)まで休校となります。この期間のお問い合わせに対する返答は5/6(火)以降となります。何卒ご了承ください。
小松校 校舎ブログブログ新着
-
小松校
三日会わざれば
-
小松校
恐竜の謎に迫る!!
-
小松校
コスメティックサイエンス学環とは