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秀吉を知らなかった少年

小松校

「豊臣秀吉」という名前を知らない日本人はほとんどいないでしょう。大河ドラマ「豊臣兄弟!」のヒットにもあらわれているように、地侍(ほぼ農民)の出自でありながら主君である織田信長に仕え、最終的に天下人に上り詰めるというサクセスストーリーは、戦国時代における下剋上の象徴として、生まれや現状に関係なく自分の能力や努力次第で出世することもできるんだ、と現代人にも奮い立つ勇気を贈ってくれます。

私がはじめて「歴史」というものを学んだのは小学5年生の秋でした。当時中学受験に向けて大手の進学塾に通っていたのですが、この頃からはじめて社会の授業で「歴史」を通史で1周します。大手の進学教室なだけあって塾生のレベルも高く、みんなすでに歴史小説や歴史マンガを読んでいて曲がりなりにも歴史を知っている子がほとんどでした。私はというとそもそもそれまで習っていた「地理」分野ですら大嫌いで記憶もおぼつかず、その上「歴史」については本当に何も知らなかったので「地理」の3倍以上は覚えることがある「歴史」の授業が毎回苦痛でしょうがありませんでした(なので「社会」が嫌いだと公言する小・中学生たちの気持ちがよく分かります)。

「飛鳥時代」や「安土桃山時代」なんて最初読み方も分からず、「豊臣秀吉」ですら聞いたことがないので「何て読むんだろうこの人?」と思いながら読みづらい氏名を「合ってるかな…?」と恐る恐る読み上げるかのような冷や冷やとした感覚でした。周りの歴史マニアの塾生たちに「おまえ、そんなことも知らないの?」とバカにされるのが怖くて歴史モノの本を読んでおけばよかったとスタートダッシュに出遅れたことを後悔したものです。

毎回授業前に前回の復習問題を解いた宿題ノートを先生に提出しなければならないのですが(若くて爽やかで情熱溢れる先生でした)、「歴史」に興味もない私のノートは赤色のバツと直しのオンパレードです。一回しか復習していないので確認テストだって半分も取れません。先生も私のふてくされた態度を見かねたのでしょう。ノートの隅に「「社会」はやればやったぶんだけ必ずできるようになります!いまは悔しいかもしれないけど一回一回の確認テストで満点をとれるように何度も繰り返してみよう!」と熱い想いが伝わってくるような力強い筆跡で書いてありました。

自分は昔も今も単純な性分なので「やればやったぶんだけ”必ず”できるようになる」という先生の言葉が胸に刺さりました。自分はどれだけやっても歴史マニアたちにはかなわないということで繰り返して復習することをあきらめていたんじゃないか?先生がそう言うんだから歴史をあきらめるのはとりあえず死ぬ気で努力してみてダメだった時にしよう!と決意しました。

歴史のことは相変わらず分からないことだらけでしたが、授業内だけでも一言一句たりとも先生の言うことは聞き漏らすまいと必死に食らいつきました。先生の歯切れの良いテンポある授業も相まって、決意して意識をガラッと変えた頃から歴史の人物や事象がスーッと自分の中に溶けこんでくるようになった感覚をいまでも覚えています。もちろん復習も毎回5周以上はしました。毎回のテストでは70点、80点と上がっていき、とうとう100点を取れるようになり、クラスや家庭内でも「最近の頑張りは本当にすごいよ!」と褒められるようになりました。

当時を振り返り、私は歴史が好きになったから点数が伸びたわけではないと思っています。歴史は嫌いではあったものの、努力すれば結果に出るんだという成功体験による自己肯定感の高まりと、どんな報酬よりも、先生や家族に褒められるということが何よりも嬉しくて頑張れたから伸びたのだと思っています。

そして結果的に「歴史って楽しいんだ!もっと知りたい!」という知的好奇心につながったのも事実です。かつて”豊臣秀吉すら知らなかった劣等生”である私が高校の時には記述模試で都内全体で100位以内に入ったこともありますし(東京の高校生の人口の多さを考えるとそこそこ健闘したほうではないでしょうか)、センター試験の「日本史B」では満点をとることができ、まさに「やればやったぶんだけ”必ず”できるようになる」という当時の先生の信念を実証できたことを嬉しく思います(そのおかげで現在「世界史」や「地理」など社会科目全般をどんなレベルでも指導できるのも、かつての激励の言葉がずっと胸中に響いて頑張れたからです)。

子どもにとって「好き」と「嫌い」の領域の境界線は結構曖昧で、嫌いであっても何かをきっかけに得意になり、あっという間に好きになることもあります。「好きこそものの上手なれ」ではなく、「上手になった結果、好きになる」というパターンもあるのです。

新学年になり、文理選択や選択教科に悩む生徒たちと現在向き合っておりますが、「文系」か「理系」かを選択するというのは結局のところ、「社会」と「理科」のどちらを重点的に探究したいかということに尽きます(英語と数学はどのみちどちらにも関わってくるので文理選択では考えなくてもよいでしょう)。そして「社会」と「理科」は他教科に比べて早期から頑張れば絶対に努力が報われる科目でもありますし、早期からいくらでも好奇心によって青天井で限界なく研究できるので差が生まれやすいです(歴史小説や科学雑誌の中あるいは地図やインターネット上でも興味を惹くテーマが見つかりやすいですよね)。

もちろん小学生の時からできるだけ早期に興味を持ってもらうことが理想ですが、私のようにそうも上手くいかない場合はまずは子どもに「勉強ってやればやったぶんだけできるようになるんだ!」という実感をつけさせる環境を整えてあげることが大人の責務なのではないでしょうか。子どもたちは一人の大人、一冊の本、一回の体験と邂逅した刹那、蛹から蝶になるように大きく変身できる可能性を孕んでいます。私自身、すぐに結果は出なくともその可能性を最後まで信じてくれて、自分では教えることができないからと、”まともな”進学塾を選び、「教育」という最高の贈り物をしてくれた母の慧眼には今なお感謝の念が絶えません。

私にとって「豊臣秀吉」という人物は、平凡な生まれでありながらも主君(恩師)を信じて仕えたことによって、身分からは考えられない夢のような景色を見渡せるぐらい上り詰めることができた”下剋上”の象徴なのです(あまりにも人物像の解釈が違うと歴史マニアに怒られそうなのでこのあたりでやめておきます)。

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